資産2100万でサイドFIREを計算したら31年後だった|それでも絶望しなかった理由

サイドFIRE設計図
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サイドFIREを目指しています——と、このブログでは何度も書いてきました。

でも、ちゃんと計算したことはありませんでした。だから今回、我が家の資産・生活費・教育費を全部並べて、ライフプラン表を作ってみたのです。

出てきた答えは、こうでした。

サイドFIRE達成は、31年後。

この記事では、その計算過程を包み隠さず公開します。そして、その数字を見て絶望しかけた私が、最終的にたどり着いた「自分が本当に欲しかったものは何だったのか」という問いについて書きます。

FIREを目指しているあなたにも、同じ問いを投げかけたいと思っています。

こんな人に読んでほしい

  • FIREやサイドFIREを目指しているが、具体的に計算したことがない人
  • 子育て世帯で、教育費と資産形成の両立に悩んでいる人
  • FIREのゴールが遠すぎて、モチベーションが下がっている人
  • そもそも「なぜFIREしたいのか」が曖昧になっている人

この記事でわかること

  • 我が家の資産2100万円の内訳と、必要資産9250万円の根拠
  • 教育費2229万円という現実(子ども2人分)
  • サイドFIRE到達が31年後(固定費を削っても26年後)という試算結果
  • 教育費がFIREを「8年」遅らせているという分析
  • 数字に絶望した私が気づいた、「本当に欲しかったもの」
  • 在宅勤務を手に入れても解決しなかったこと
  • FIREより先に目指すべき「時間の主導権」という考え方

まず、我が家の数字を全部出します

議論の前に、前提となる数字を公開します。すべて2026年8月時点、我が家の実際の数字です。

現在の資産:2100万円

資産評価額備考
日本株(個別・高配当)720万円税引後の配当が年23.8万円
オルカン(NISA)700万円全世界株式インデックス
企業型DC(外国株)250万円60歳まで引き出し不可
現金・その他230万円生活防衛資金
子どもの貯金(教育資金)200万円教育費に充当
合計2100万円

30代の共働き世帯としては、悪くない数字だと思っています。この資産をどう組み替えてきたかは、高配当株からインデックス重視に方針転換した話に詳しく書いています。

生活費:年間約633万円(月約48.6万円+ボーナス払い)

項目月額
住宅ローン15万円
食費10万円
娯楽・被服など7万円
保育園5万円
自動車保険2.5万円
保険(掛け捨て)2万円
電気1万円
スマホ0.7万円
水道0.4万円
その他約5万円
月額合計約48.6万円

これに加えて、住宅ローンのボーナス払いが年50万円あります。合わせると年間支出は約633万円です。

書き出してみると、なかなかの金額です。子ども2人の保育園代と住宅ローンだけで月20万円。ここは子育て世帯の宿命という面もあります。

教育費:2229万円

これが一番ずしりと来た数字でした。

小中高は公立、大学は自宅通学の私立という前提で計算して、子ども2人分で総額2229万円。しかも2042〜2043年は2人同時に大学在学というピークが来ます。

※文部科学省「子供の学習費調査」等をベースにした試算です。私立中高や下宿の場合はさらに増加します。

サイドFIREに必要なのは9250万円だった

では、サイドFIREにはいくら必要なのか。

我が家の場合、住宅ローンは労働収入で払い続ける前提にしました。ここから、FIRE後に資産でまかなう必要のある生活費を出します。

項目年額
年間支出(総額)633万円
− 住宅ローン(月15万+ボーナス50万)△230万円
− 保育園代(小学校入学でなくなる)△60万円
FIRE後に必要な生活費約343万円

余裕を見て370万円として、4%ルール(資産の4%を取り崩す)に当てはめると——

370万円 ÷ 4% = 9250万円

これが目標額です。加えて、ローン返済分として年230万円(月19万円弱)の労働・副業収入を継続する必要があります。ブログ収入を育てたいのは、まさにここに充てるためです。

ちなみに完全FIRE(労働収入ゼロ)なら、必要資産は1億円を超えます。我が家にとっては、現実的な選択肢ではありませんでした。

結果:31年後。固定費を削っても26年後

そして、年間積立額から到達時期を計算しました。結果がこちらです。

シナリオ年間積立到達年何年後
A:現状維持80万円2057年31年後
B:固定費削減+児童手当を全額投資112万円+手当2052年26年後

※想定利回り年5%で試算

31年後は、2057年です。

そのとき私は、60代半ばになっています。

つまりこれは、こういうことです。

普通に定年まで働くのと、ほとんど変わらない。

固定費を削り、児童手当を全額投資に回して頑張っても、5年早まるだけ。しかもこの試算は利回り5%を全資産に一律で適用しているので、むしろ楽観的な部類です。

犯人は教育費だった。FIREを「8年」遅らせている

なぜここまで遠いのか。理由を切り分けるために、教育費をゼロにして計算し直してみました。

条件到達時期
教育費がなかった場合約23年後
教育費2229万円を含む場合31年後

差は8年です。

子ども2人を大学まで出すという選択が、FIREを8年遅らせている。しかも遅れるのは支出そのものだけが理由ではありません。2040年代前半は教育費が年200万円を超え、積立が止まるどころか資産を取り崩す期間になります。その間、複利が効かない。これが効いています。

書いていて苦しくなる数字ですが、逆に言えばこういうことです。子育て世帯のFIREが遠いのは、あなたの努力不足ではありません。 構造的にそうなっているだけです。「30代でFIRE達成」の記事と自分を比べて落ち込む必要はない、と私は思うことにしました。

一方で、2030年に「支出が下がる」タイミングがある

暗い話ばかりでもありません。計算していて気づいたことがあります。

保育園代の月5万円は、下の子が小学校に上がる2030年になくなります。 年60万円です。

教育費は右肩上がりで増え続けるイメージがありますが、実際には小学校入学のタイミングで一度大きく下がる。そして大学が始まる2040年まで、10年間の助走期間があります。

ここで浮いた60万円をそのまま積立に回せれば、教育費のピークに向けた備えになります。支出が減る瞬間に、生活水準を上げずに投資へ回せるか。 ここが子育て世帯の分かれ目かもしれません。

一度、本気で絶望しました

正直に書きます。この数字を見たとき、私は落ち込みました。

このブログで、私は固定費を見直し、時短家電で時間を作り、投資方針を練り直してきました。それなりにうまくやってきたつもりでした。それでも出た答えが「31年後」。

サラリーマン人生は、終わらせられない。

これが我が家の現実でした。教育費2229万円と38年ローンを抱えた子育て世帯にとって、FIREという言葉はあまりに遠い。SNSで見かける「30代でFIRE達成」のような話は、少なくとも私の人生には起こらないのだと、数字が突きつけてきました。

でも、ふと思ったんです。私は1億円が欲しかったのか?

数日、その数字を抱えたまま過ごして、あるとき自分に問いかけました。

そもそも私は、9250万円が欲しかったんだろうか。

違いました。私が欲しかったのは、お金そのものではありません。

じゃあ何が欲しかったのか。自分の言葉で書き出してみると、こうでした。

  • 時間の自由がほしい
  • 子どもの声が聞こえる場所で働きたい

これだけです。1億円は、そのための手段でしかなかった。目的と手段が、いつのまにか入れ替わっていたのです。

FIREという言葉には、強い引力があります。「経済的自立」「早期リタイア」という響きに憧れて、いつのまにか数字を追いかけること自体が目的になっていました。

でも本当に欲しかったのは、資産残高の桁数ではなく、子どもが「パパ」と呼ぶ声が聞こえる距離で働ける生活でした。

その願いは、FIREを待たずに半分だけ叶っていた

そう気づいたとき、はっとしました。

私が欲しかったものは、FIREを待たなくても手に入るのではないか。

今の私は、在宅勤務ができます。フレックスも使えます。実際、妻が2週間入院したときは、この2つに救われました。保育園の送迎に抜けられて、子どもの発熱の連絡にもすぐ動けた。

これは1年前、役職を下げてでも転職したから手に入れたものです。あのときは「年収が下がる」ことばかり考えていましたが、実際に手に入れていたのは働き方の自由でした。

その1年後の答え合わせは、こちらに書いています。

降格転職から1年、答え合わせ|年収・人間関係・そして妻の入院で分かったこと

ただし、叶ったのは半分だけ。拘束時間は変わらない

ここで正直に書いておきたいことがあります。

制度は使える。でも、拘束時間そのものは何も変わっていません。

在宅勤務でも、始業時刻には仕事を始めます。フレックスで出社時間をずらせても、働く総量が減るわけではありません。子どもが「遊ぼう」と言ってきても、会議中なら「あとでね」と言うしかない。同じ家にいるのに、応えられないという、在宅ならではのもどかしさもあります。

さらに正直に書くと、在宅そのものがしんどい

ここはあまり書かれないことだと思うので、正直に残しておきます。

私は、今の仕事を在宅でやること自体にストレスを感じています。

在宅勤務は「勝ち取るもの」として語られがちです。私もそう思っていました。でも実際にやってみると、仕事が家の中に入ってくる感覚がある。家はオフの場所であってほしいのに、その境界が溶けていく。しかも会社の雰囲気としては出社がメインなので、理由がないと在宅しづらい空気もあります。

つまり私が求めていたのは、場所の自由ではなかったのだと思います。

家で働きたいのではなく、時間に縛られずに働きたい。子どもの声が聞こえる場所で、と書きましたが、正確には「子どもが呼んだときに手を止められる状態で」でした。在宅は場所の問題を解決してくれますが、拘束時間の問題には一切触れてくれません。

つまり私が手に入れたのは、「いざというときに動ける自由」であって、「日々の時間そのものの自由」ではありませんでした。前者は非常時に効く。でも私が本当に欲しいのは、たぶん後者です。

その先にあるのは、フルリモートや、フリーランスのような働き方だと思っています。場所の制約がなく、いつ働くかを自分で決められる。時間の使い方の主導権を、自分が握っている状態です。

そう考えると、目指す方向が少し変わってきます。「資産9250万円」がゴールなのではなく、「時間の主導権を取り戻すこと」がゴールで、資産はそれを支える手段のひとつにすぎない。

そしてこう考えたとき、資産形成以外の道が見えてきます。フルリモートの会社に移ることも、スキルを磨いてフリーランスとして独立することも、副業を育てて収入源を分散させることも、全部「時間の主導権」に近づく手段です。31年待つ必要はありません。

もちろん、どれも簡単ではありません。フリーランスには収入の不安定さがついて回りますし、子ども2人と38年ローンを抱えた身で無謀な賭けはできない。だからこそ資産形成が効いてくるのだと思います。挑戦できるだけの土台があれば、リスクを取れる。

それでも資産形成はやめない。理由が変わっただけ

誤解のないように書いておくと、私は資産形成をやめません。積立も続けます。

ただ、理由が変わりました。

以前は「早くリタイアするため」でした。今は「時間の主導権を取り戻すための、選択肢を持つため」です。

いざというときに家族を守れる。転職や働き方を変えたいときに、お金を理由に諦めない。子どもが望む進路を、経済的な理由で閉ざさない。そのために資産を積み上げる。

この考え方に変えたら、31年という数字が急に怖くなくなりました。ゴールまでの我慢期間ではなく、その道中でずっと選択肢が増えていくのだと思えるようになったからです。

そういえば以前、投資に回してばかりで人生がつまらなくなった話を書いたときも、似たような結論にたどり着いていました。貯めるためではなく、使うために働く。目的を見失うと、数字だけが独り歩きします。

FIREしたいあなたに、聞きたいこと

ここまで我が家の数字を全部さらしてきましたが、この記事で一番伝えたいのは計算結果ではありません。

あなたがFIREしたい理由は、何ですか。

  • 仕事を辞めたいから?
  • 人間関係から解放されたいから?
  • 好きなことをして暮らしたいから?
  • 家族との時間がほしいから?

もしその答えが「時間がほしい」「家族との時間がほしい」なのだとしたら——それは本当に、1億円を貯めるまで手に入らないものでしょうか。

働き方を変える。会社を変える。制度を使う。フルリモートを探す。スキルを磨いて独立する。FIREより先に試せることが、たぶんいくつもあります。

私の場合は、まず転職でした。役職は下がりましたが、在宅とフレックスという自由を手に入れました。9250万円より、ずっと早く。そして次に目指すのは、拘束時間そのものから自由になる働き方です。

FIREを目指すこと自体は、素晴らしいことだと思います。ただ、数字を追う前に、その数字で何を買おうとしているのかを確認してほしいのです。私は31年という数字を見るまで、それを忘れていました。

よくある質問

Q. 必要資産9250万円はどう計算したのですか?

A. 年間支出633万円から、住宅ローン230万円(労働収入で払う前提)と、小学校入学でなくなる保育園代60万円を差し引いた343万円がベースです。余裕を見て370万円とし、4%ルール(資産の4%で生活する)に当てはめました。370万円÷4%=9250万円です。ローン返済分の年230万円は、労働・副業収入でまかなう前提のサイドFIREになります。

Q. 教育費がなければ、どれくらい早まるのですか?

A. 教育費2229万円をゼロとして計算すると、到達は約23年後でした。31年後との差は8年です。支出そのものに加えて、2040年代前半に資産を取り崩す期間が生まれ、その間の複利が効かなくなることが大きく響いています。

Q. 教育費2229万円は多すぎませんか?

A. 小中高は公立、大学は自宅通学の私立という前提で、子ども2人分の総額です。私立中高や下宿になればさらに増えます。学費のインフレも織り込んでいないので、実際はもう少し多く見ておくべきかもしれません。

Q. 固定費を削れば早まりませんか?

A. 自動車保険の見直しと通信費の格安SIM化、児童手当の全額投資で試算すると、31年後が26年後になりました。5年の短縮は大きいですが、それでも「サラリーマン人生を終わらせる」には至りません。

Q. 在宅勤務ができるなら、もう十分では?

A. 「いざというときに動ける自由」は手に入りましたが、拘束時間そのものは変わっていません。同じ家にいても会議中は子どもに応えられない。正直に言えば、今の仕事を在宅でやること自体にストレスも感じています。仕事が家に入ってくる感覚があるからです。私が欲しかったのは場所の自由ではなく、時間の自由でした。次はフルリモートやフリーランスのように、時間の使い方を自分で決められる働き方を目指しています。

Q. FIREを諦めたということですか?

A. 諦めていません。目指す理由が変わっただけです。早くリタイアするためではなく、時間の主導権を取り戻すための選択肢を持つために積み上げています。

まとめ:数字は残酷だったけど、おかげで本音に気づけた

資産2100万円、年間支出633万円、教育費2229万円。必要資産は9250万円で、到達は31年後——2057年、私は60代半ばです。教育費だけで、そのうち8年を占めていました。

数字は残酷でした。サラリーマン人生は終わらせられないというのが、我が家の現実です。

でも、その残酷さのおかげで、私は自分の本音に降りていくことができました。私が欲しかったのは1億円ではなく、時間の自由と、子どもの声が聞こえる場所で働くことでした。

そしてそれは、31年待たなくても、すでに半分手に入っていました。1年前の転職で、在宅とフレックスという形で。

ただし、あくまで半分です。制度は使えても、拘束時間は変わらない。だから次に目指すのは、フルリモートやフリーランスのような、時間の主導権を自分で握れる働き方です。資産形成は、そこに挑戦するための土台になります。

もしあなたが今、FIREまでの遠い道のりに絶望しかけているなら、一度立ち止まって計算してみてください。そして、出てきた数字を見ながら自分に聞いてみてください。

私は本当は、何が欲しかったんだろう?

その答えは、意外と近くにあるかもしれません。

この記事のチェックリスト

  • □ 自分の資産・生活費・教育費を具体的な数字で把握した
  • □ 必要資産(年間生活費÷4%)を計算してみた
  • □ 到達時期が現実的かどうか確認した
  • □ 「なぜFIREしたいのか」を自分の言葉で書き出した
  • □ その願いがFIRE以外の方法で叶わないか検討した
  • □ 働き方(フルリモート・独立など)を変える選択肢も視野に入れた

※本記事は個人の家計を実際に試算した記録であり、特定の投資手法を推奨するものではありません。試算は想定利回り年5%、教育費は公立中心・自宅通学を前提としたもので、実際の結果を保証するものではありません。資産形成の判断はご自身の責任で行ってください。

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