住宅ローン6950万円を繰り上げ返済しない理由|金利+インフレが4%になったら1000万円返します

サイドFIRE設計図
※本記事には広告(アフィリエイトリンク)が含まれます。

住宅ローンの残高は、6,737万3,728円です。

2024年12月に6,950万円を、40年の変動金利で借りました。ここまで一度も、繰り上げ返済をしていません。

理由はひとつです。借りたときの金利が0.865%だったからでした。

年0.865%で借りられるお金を、わざわざ急いで返すより、インデックスファンドに置いたほうが増える。いわゆるイールドギャップを取りにいく、という判断です。

ただ、その前提が今、崩れかけています。金利は2026年6月から1.115%に上がりました。そして値上げのニュースが毎週のように流れています。

この記事では、私が繰り上げ返済をしなかった理由と、実際にいくら差が出たのか、そして「どうなったら繰り上げるのか」という判断ラインを、全部数字で公開します。

残高の内訳や、家の価値が下がったときに純資産がどこでマイナスになるかは、住宅ローン残高6737万円。純資産がマイナスになる分岐点を計算してみたに書きました。あわせて読んでいただけると、数字がつながると思います。

こんな人に読んでほしい

  • 変動金利で住宅ローンを借りていて、金利上昇のニュースを見るたびに落ち着かない方
  • 手元の現金を繰り上げ返済に回すか、NISAで投資に回すかで迷っている方
  • 「繰り上げ返済したほうがいい」と言われるけれど、自分のケースで判断したい方
  • 住宅ローンを抱えたままサイドFIREを目指している方

この記事でわかること

  • 6,950万円・40年・変動金利という条件で、繰り上げ返済をしなかった判断の中身
  • 頭金に入れられた700万円をオルカンに回した結果、いくら差がついたか
  • 金利が0.865%から1.115%に上がったとき、返済額がいくら増えたか
  • 「ローン金利+インフレ率が4%」という判断ラインの根拠と、その計算方法
  • 実際にラインへ到達したとき、1,000万円繰り上げるとどうなるか

    1. こんな人に読んでほしい
    2. この記事でわかること
  1. ①6,950万円を40年で借りて、繰り上げ返済を一度もしていません
    1. 0.865%という数字が、すべての前提でした
  2. ②頭金に入れられた700万円を、オルカンに入れた結果
    1. ただし、これは結果論だという自覚はあります
    2. 使っているのは楽天証券です
  3. ③金利が0.865%から1.115%に上がった日、妻が言った一言
    1. 「家にお金かけすぎたねー」
    2. 情けない話も書いておきます
  4. ④私の判断ラインは「ローン金利+インフレ率が4%」でした
    1. 4%ルールは、4.7%に更新されていました
  5. ⑤インフレ率を調べ直したら、ラインはすぐそこにありました
    1. 4%に届くのは、金利2.1%の時点です
  6. ⑥がん団信のことを考えると、頭に浮かんでしまう本音があります
    1. それでも、がん団信は繰り上げを遅らせる理由にもなります
    2. 住宅ローン控除は、うちでは使えませんでした
  7. ⑦ラインに到達したら1,000万円繰り上げます。その効果を計算しました
    1. 今の金利(1.115%)で1,000万円繰り上げた場合
    2. 判断ラインを超えた金利(2.5%)で1,000万円繰り上げた場合
    3. どちらが得かは、人によって違います
  8. よくある質問
    1. Q. がん団信があるなら、繰り上げ返済しないほうが得ではないですか
    2. Q. 40年ローンで6,950万円は無謀ではないですか
    3. Q. オルカンが暴落したらどうするのですか
    4. Q. 変動金利を選んだ時点で判断ミスだったのでは
    5. Q. 結局、繰り上げ返済と投資はどちらが得なのですか
    6. Q. この判断ラインを真似すれば大丈夫ですか
  9. まとめ:繰り上げないと決めたのではなく、まだ繰り上げないだけです
    1. この記事のチェックリスト
    2. あわせて読みたい

①6,950万円を40年で借りて、繰り上げ返済を一度もしていません

まず、うちのローンの条件を全部出します。

項目内容
当初融資額6,950万円
借入時期2024年12月
返済期間40年
金利タイプ変動金利(地元の信用金庫)
当初金利0.865%
現在の金利1.115%(2026年6月から)
毎月の返済額住宅ローン分で約13万円
ボーナス返済年2回、1回あたり約24万円
団体信用生命保険がん団信(上乗せ金利なし)
住宅ローン控除使っていません

こうして並べると、自分でもなかなかの数字だと思います。年間の返済額は約206万円です。

新築でソーラーと蓄電池を載せ、オール電化にしました。その判断の収支は新築でソーラー+蓄電池+オール電化にした話に書いています。

この条件で、繰り上げ返済をしていません。手元にお金が無かったからではありません。入れようと思えば頭金に入れられた700万円を、あえて残したからです。

0.865%という数字が、すべての前提でした

借入当時、私が考えたのはこういうことです。

年0.865%で借りているお金を1円返すと、0.865%分の利息が減ります。これは確実なリターンです。

一方で、同じ1円をインデックスファンドに入れれば、長期平均で年4〜5%程度は期待できる。もちろん確実ではありません。

この差を取りにいくのが、イールドギャップという考え方です。

0.865%で借りて4%で運用できるなら、差の3%強が自分の取り分になります。だったら繰り上げ返済より投資だろう、と判断しました。

もっと正直に言えば、40年ローンを組んだ時点で「40年で返すつもり」ではなかった、ということでもあります。返済期間を長く取って毎月の負担を下げ、その分を投資に回す。そういう設計です。


②頭金に入れられた700万円を、オルカンに入れた結果

ここが、この記事で一番はっきり差が出た部分です。

700万円。これは頭金に入れることもできたお金です。実際には、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)、いわゆるオルカンに入れました。

入れ方は、一括ではありません。NISAの枠を使い切る形で、約2年かけて投じました。

成長投資枠は枠いっぱいまで。つみたて投資枠は月10万円。この2つを合わせて、累計で700万円分です。

700万円分を投じ終えた時点で、その積立は一旦停止しました。今も続けているのは、私名義の毎月3万円と、お金に余裕があるときの不定期な買い増しだけです。

その結果、元本700万円は今、約900万円になっています。含み益は+200万円、率にして+28.6%です。

2年かけて分けて買ったので、これは一発で当てた数字ではありません。高いときも安いときも買い続けた結果の平均です。

では、この700万円を頭金に入れていたら、どうなっていたか。計算しました。

700万円をどうしたか結果
頭金に入れる40年間かけて、利息が約128万円減る(毎月の返済が171,334円→154,077円)
オルカンに入れる(実際にやったこと)含み益+200万円

40年かけて128万円減らすはずだったものが、投資に回したことで200万円増えました。差は約72万円です。

正直、この表を作るまで、ここまで差が開いているとは思っていませんでした。

イールドギャップという言葉は、どこか机上の理屈のように聞こえます。でも、うちの場合はすでに実額として出ていました。

ただし、これは結果論だという自覚はあります

この2年弱、株式市場は上がりました。だから勝っただけです。

もし同じ期間に3割下げていたら、私はこの記事を書いていないと思います。「あのとき頭金に入れておけばよかった」と、たぶん本気で後悔していました。

繰り上げ返済は確実に128万円減らしてくれる。投資は不確実に増えるか減るかする。この違いは、忘れてはいけないところだと思っています。

過去に信用取引で30万円を失ったこともあります(信用取引で30万円失ってやめた話)。自分が確率の悪い側に立つことは、普通にあります。

使っているのは楽天証券です

口座は楽天証券です。楽天ユーザーならクレジット積立でポイントも少し獲得できてお得です。つい必要以上にお金を使ってしまうことがある方は、楽天が定期的に行うスーパーセールでの浪費に要注意です。

私は最初、NISAを銀行で始めました。2年でプラス1,000円という結果に終わり、そこから証券会社に移しています(NISAを銀行で始めて後悔した話)。

あのとき移していなければ、今回の700万円は動かせていません。繰り上げ返済と投資を比べる以前に、どこに口座を置くかで差がついていた——そう思っています。

【楽天証券】最大20,700ポイントキャンペーン


③金利が0.865%から1.115%に上がった日、妻が言った一言

2026年6月から、金利が0.865%から1.115%に変わりました。上昇幅は0.25ポイントです。

返済額がどう変わったか、計算しました。

金利0.865%金利1.115%
毎月の返済額170,888円178,811円
差額—+7,924円
残り期間の総返済額—+367万円

月にすると約8,000円です。飲み会を1回減らせば吸収できる金額に見えます。

でも、総額では367万円です。

この数字を見たときの感覚は、正直に書くとこうでした。月8,000円なら耐えられる。でも総額を見た瞬間、耐えられるという言葉が急にウソっぽくなりました。

「家にお金かけすぎたねー」

金利の話と、値上げラッシュのニュースが重なった頃です。妻が言いました。

「家にお金かけすぎたねー」

責める口調ではありませんでした。うちは妻も働きに出ないと生活費が危うい、という状況です。その実感から出た言葉だったと思います。

私は言い返せませんでした。事実として、その通りだからです。

ただ、心の中ではもうひとつ思っていました。あのタイミングで買っていなかったら、うちは一生家を買えなかった気がする、と。だから結果オーライだとも思っています。

この2つの気持ちは、今も両方あります。どちらかに決着していません。

妻が5年ぶりに働きに出ることになった経緯は妻が5年ぶりに働きに出ることになった話に書きました。

情けない話も書いておきます

お金の余裕が減っていくと、私は妻の支出に対して、「それ無駄遣いじゃない?」と決めつけるような言い方をするようになりました。

強い物言いだった自覚はあります。

本人が必要だと思って買ったものを、家計に余裕がないという自分の不安だけを理由に否定する。よくないことだと分かっていて、それでもやってしまいました。

金利上昇でいちばん最初に削られたのは、返済額ではなく、私の機嫌だったのだと思います。


④私の判断ラインは「ローン金利+インフレ率が4%」でした

では、どうなったら繰り上げるのか。

私が置いていた判断ラインは、こうです。

ローン金利 + インフレ率 ≧ 4%

この4%は、FIRE界隈でよく使われる「4%ルール」から取っています。資産を年4%ずつ取り崩しても、30年程度なら枯渇しないという経験則です。

考え方はこうでした。

インデックス投資から期待できるリターンを、ざっくり4%とみなす。一方、ローンを持ち続けることのコストは、金利だけではありません。物価が上がれば生活費も上がり、返済に回せる余力が削られます。だからインフレ率も足す。

その合計が4%を超えたら、投資で取りにいく分と、ローンを持ち続けるコストが釣り合ってしまう。イールドギャップが消える、という発想です。

当初、私はこう計算していました。

項目当時の認識
繰り上げを検討する金利2.5%
インフレ率1.1%
合計3.6%

3.6%なら4%に届かない。まだイールドギャップはギリギリ残っている。だから金利2.5%まではこのままでいい——そう思っていました。

4%ルールは、4.7%に更新されていました

ここで、ひとつ良いニュースがあります。

4%ルールを提唱したウィリアム・ベンゲン氏が、2025年8月の著書『A Richer Retirement』で、安全な取り崩し率(SAFEMAX)を4.15%から4.7%に引き上げました。さらに条件次第では5.25〜5.5%でも枯渇しないと述べています。

分散を効かせたポートフォリオを前提にすると、以前より多く取り崩せる、という結論です。

つまり、比較の相手が4%ではなく4.7%になったなら、判断ラインにはまだ余裕があるということになります。

私はここを、繰り上げ返済を先送りしてよい根拠のひとつとして見ています。


⑤インフレ率を調べ直したら、ラインはすぐそこにありました

ここからが、この記事を書こうと思った理由です。

インフレ率1.1%という数字を、私は何となく頭に置いていました。実際に調べ直したところ、古い数字でした。

総務省統計局が公表している消費者物価指数は、2026年7月時点で前年同月比+1.9%です(生鮮食品を除くコアで+1.8%)。

1.1%ではなく、1.9%。0.8ポイントも違います。

この数字を入れ直して、さっきの計算をやり直しました。

金利インフレ率合計
私が思っていた前提2.5%1.1%3.6%(まだ余裕がある)
実際の数字2.5%1.9%4.4%(すでに4%超え)
今の状態1.115%1.9%3.015%

「金利2.5%までは大丈夫」という前提が、インフレ率を更新しただけで崩れました。

4%に届くのは、金利2.1%の時点です

では、あと何%上がったらラインに触れるのか。

インフレ率を1.9%とすると、4%に到達するのは金利2.1%の時点です。今は1.115%なので、あと0.985%。

そして、金利の側も止まっていません。

  • 政策金利は1.00%(2026年9月時点)
  • 短期プライムレートの最頻値は1.475%
  • 多くの銀行が2026年10月から変動金利を0.25%程度引き上げる見込み

0.25%ずつ上がるとすれば、4回分でラインに届く計算になります。

金利が上がったとき、うちの返済額がどうなるかも出しておきます。残高6,737万円・残り464回で試算しました。

金利毎月の返済額年間今との差(年)
1.115%(今)178,811円214.6万円—
1.5%191,447円229.7万円+15.2万円
2.0%208,627円250.4万円+35.8万円
2.1%(判断ライン)212,166円254.6万円+40.0万円
2.5%226,658円272.0万円+57.4万円
3.0%245,510円294.6万円+80.0万円

判断ラインに到達したとき、年間の返済額は40万円増えています。

正直、この表を作って少し背筋が寒くなりました。「2.5%まではまだ先の話」と思っていたのは、私が古い数字のまま安心していただけでした。


⑥がん団信のことを考えると、頭に浮かんでしまう本音があります

ここは書くかどうか迷いました。でも、これを抜いたらこの記事はきれいごとになるので、書きます。

うちのローンには、がん団信が付いています。上乗せ金利なしで付けられました。がんと診断されると、ローン残高がゼロになる保険です。

近所の住民の方と、人間ドックの話になったときのことです。

そのとき私の頭に浮かんだのは、こういうことでした。

「絶対に治るがんになって、ローンだけチャラにならないかなぁ」

書いていて、ひどいことを考えたと思います。

実際にがんで苦しんでいる方、ご家族を亡くされた方に対して、とても失礼です。それは分かっています。分かった上で、これが本音として浮かんだという事実は、隠さずに書いておきます。

6,737万円という数字は、そういうことを考えさせる重さがあります。

この話をしたのは、家族と、そのとき会話していた方くらいです。誰にでも言える話ではありません。

それでも、がん団信は繰り上げを遅らせる理由にもなります

感情の話を脇に置くと、がん団信には冷静な意味もあります。

繰り上げ返済をすると、団信の保障対象になる残高も減ります。

極端な話、6,737万円の残高があるときにがんと診断されれば6,737万円が消えます。1,000万円繰り上げた後なら、消えるのは5,737万円です。

保険としての価値だけを見れば、残高は多いほうが得という、少し居心地の悪い結論になります。

もちろん、これを理由に返さないという判断はしません。保険は起きてほしくないことに備えるものです。ただ、繰り上げを急がない理由のひとつではあります。

住宅ローン控除は、うちでは使えませんでした

もうひとつ、うちの特殊事情を書いておきます。

うちは住宅ローン控除を使っていません。

前に住んでいたマンションを売却したとき、居住用財産の3,000万円特別控除を使ったからです。

2020年の税制改正で、新居に入居した年とその前2年・後3年の期間に3,000万円特別控除を受けていると、住宅ローン控除は併用できなくなりました。うちはこれに該当します。

どちらが得かを比べた上で、売却益に対する3,000万円控除を選びました。

一般的には「住宅ローン控除の期間中は繰り上げ返済しないほうがいい」と言われます。控除は年末残高に対して計算されるので、残高を減らすと控除も減るからです。

うちにはその制約がありません。つまり、控除を理由に繰り上げを待つ必要がない。判断を金利とインフレ率だけで決められる、ということでもあります。


⑦ラインに到達したら1,000万円繰り上げます。その効果を計算しました

判断ラインに達したら、私は1,000万円を繰り上げるつもりです。

なぜ1,000万円なのか。全額返せる残高ではありませんし、手元の現金をゼロにするつもりもないからです。金融資産2,100万円のうち、生活防衛資金と教育費を残して動かせる範囲、という感覚です。

では、1,000万円でどれだけ変わるのか。残高6,737万円・残り464回で計算しました。

今の金利(1.115%)で1,000万円繰り上げた場合

方式効果
返済額軽減型毎月178,811円→152,271円(月−26,540円)/利息削減約231万円
期間短縮型返済期間が約6.9年短縮/利息削減約481万円

判断ラインを超えた金利(2.5%)で1,000万円繰り上げた場合

方式効果
返済額軽減型毎月226,658円→193,016円(月−33,642円)/利息削減約561万円
期間短縮型返済期間が約8.7年短縮/利息削減約1,355万円

この2つの表を並べると、はっきり分かることがあります。

金利が高いときほど、繰り上げ返済の効果は大きくなります。同じ1,000万円で、1.115%なら481万円、2.5%なら1,355万円。3倍近い差です。

言い方を変えると、金利が上がった局面での繰り上げ返済は、それ自体が「金利分の確定リターンを得る投資」になります。年2.5%を、値動きのリスクなしで、確実に取れる。そう考えると、投資と対立するものではなく、投資の選択肢のひとつです。

だから私は「繰り上げ返済はしない」と決めているのではありません。「今の金利では、まだしない」というだけです。

どちらが得かは、人によって違います

ここは言い切りません。

繰り上げ返済と投資、どちらがベストかは、資産状況・生活支出・収入の安定性によって変わります。同じ金利でも、答えは人によって違います。

貯金が薄いなら、繰り上げより現金を厚くするべきです。収入が不安定なら、月々の返済額を下げる(返済額軽減型)ほうが効きます。手元に余裕があって定年までの年数が短いなら、期間短縮型のほうが効果は大きい。

私自身は、繰り上げるかどうかの議論と並行して、収入の柱を増やすことを進めています。妻が働きに出たのもそうですし、このブログもそのひとつです。

お金に困らない生活というのは、返済額を減らすことだけでは作れないと思っています。


よくある質問

Q. がん団信があるなら、繰り上げ返済しないほうが得ではないですか

A. 保険としての価値だけを見れば、残高が多いほうが保障も大きいので、その通りです。ただ、がんになる前提で家計を設計するのは順序が逆だと思っています。私は繰り上げを急がない理由のひとつとして扱っていますが、繰り上げをしない理由にはしません。

Q. 40年ローンで6,950万円は無謀ではないですか

A. 無謀に見えると思いますし、妻からも「家にお金かけすぎたね」と言われました。事実として返済負担は重いです。ただ、あのタイミングで買わなければ一生買えなかったとも思っています。この2つの気持ちは、今も両方あります。

Q. オルカンが暴落したらどうするのですか

A. そのときは「頭金に入れておけばよかった」と後悔すると思います。ここは正直に書きます。繰り上げ返済は確実に利息を減らし、投資は不確実です。私が勝っているのは、この2年弱の相場が良かったからという要素が大きいです。

Q. 変動金利を選んだ時点で判断ミスだったのでは

A. 結果だけ見れば、固定を選んでいたほうが今は安心だったと思います。ただ、借入時点の変動と固定の金利差を考えると、当時の私は同じ判断をすると思います。金利が上がったことより、インフレ率を古い数字のまま放置していたことのほうが、自分の判断ミスだと感じています。

Q. 結局、繰り上げ返済と投資はどちらが得なのですか

A. 一概には言えません。金利が上がっている今は、繰り上げ返済そのものが金利分の確定リターンを得る投資とも言えます。どうするのがベストかは、資産状況・生活支出・収入によって変わります。この記事は「6,950万円・40年・変動・がん団信あり・住宅ローン控除なし」という1つのケースだと思って読んでください。

Q. この判断ラインを真似すれば大丈夫ですか

A. そこまでは保証できません。私自身、この記事を書きながらインフレ率の認識が古かったことに気づいたところです。判断ラインを決めること自体はおすすめしますが、数字は自分で最新のものを取りにいってください。私が間違えたのは、まさにそこでした。


まとめ:繰り上げないと決めたのではなく、まだ繰り上げないだけです

「家にお金かけすぎたねー」

妻のあの言葉に、私は言い返せませんでした。事実だからです。

それでも、この2年弱で分かったことがあります。整理します。

  • 金利0.865%の局面では、頭金700万円を投資に回した判断は正しかった(利息削減見込み約128万円に対し、含み益+200万円)
  • ただしそれは相場が良かったからで、確実な128万円と不確実な200万円を同列には扱えない
  • 金利0.25ポイントの上昇は、月8,000円ではなく総額367万円として効いてくる
  • 判断ラインは「ローン金利+インフレ率が4%」。金利2.1%で到達する
  • インフレ率を1.1%と思い込んでいたが、実際は1.9%だった。前提が古いと、判断そのものが古くなる
  • 金利が上がるほど繰り上げ返済の効果は大きくなる(1,000万円の繰り上げで、1.115%なら利息481万円減、2.5%なら1,355万円減)

最後にもうひとつだけ、本音を書きます。

私は、この数字を毎回きちんと見直せる自信がありません。今回インフレ率の誤りに気づいたのも、この記事を書こうとして調べ直したからです。書かなければ、たぶん今も1.1%のつもりでいました。

判断ラインを決めるより、それを定期的に見直すほうが、よほど難しいのだと思います。

もし今、変動金利で住宅ローンを借りていて、繰り上げ返済を迷っているなら。明日、自分のローン金利と、最新の消費者物価指数を足してみてください。総務省統計局のサイトで、数分で確認できます。

その合計が4%にどれだけ近いか。それが、あなたの判断ラインまでの距離です。

この記事のチェックリスト

  • □ 自分のローンの適用金利(最新のもの)を、返済予定表か銀行アプリで確認する
  • □ 総務省統計局のサイトで、直近の消費者物価指数(前年同月比)を確認する
  • □ 「ローン金利+インフレ率」を計算して、4%との距離を出す
  • □ 繰り上げ返済に回せる金額を決め、その額を頭金に入れた場合の利息削減額を試算する
  • □ 同じ額を投資に回した場合と比べ、どちらを選ぶかを先に決めておく
  • □ 住宅ローン控除を使っているか確認する(使っている場合は控除期間中の繰り上げを慎重に)
  • □ 団信の種類(一般/がん/全疾病)を契約書で確認する

あわせて読みたい

※本記事は個人の見解であり、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。金利・税制・物価の数値は執筆時点のものです。投資判断および繰り上げ返済の判断は、ご自身の責任でお願いします。

タイトルとURLをコピーしました