住宅ローン残高6737万円。純資産がマイナスになる分岐点を計算してみた

家計管理/節約
※本記事には広告(アフィリエイトリンク)が含まれます。

前回、我が家のサイドFIREを計算したら「31年後」という数字が出ました。

その記事を書いたあと、読み返していて気づいたことがあります。

あの計算には、家が入っていない。

金融資産2100万円は数えました。教育費2229万円も計算しました。でも、我が家で一番大きな資産である家と、一番大きな負債である住宅ローンが、まるごと抜け落ちていたのです。

資産2100万でサイドFIREを計算したら31年後だった|それでも絶望しなかった理由

これでは本当の資産額はわかりません。というわけで今回は、住宅を含めた「本当の純資産」を計算します。

先に結論だけ書いておくと、こうです。

我が家の純資産がマイナスに転落する分岐点は、家の査定額4637万円。

そして正直に告白すると、その査定を、私はまだ受けられていません。

こんな人に読んでほしい

  • 住宅ローンを組んでいるが、残高と家の価値を比べたことがない人
  • 家を含めた「本当の資産額」を把握できていない人
  • オーバーローンという言葉に不安を感じたことがある人
  • 変動金利の上昇が家計にどう効くのか知りたい人

この記事でわかること

  • 我が家の住宅ローンの実数字(当初融資額・残高・金利)
  • 純資産がマイナスになる分岐点の計算方法
  • 「オーバーローン」と「純資産マイナス」はまったく別の話だということ
  • 変動金利が0.865%から1.115%に上がって、返済額がどう変わったか
  • 売却相談で不動産会社に言われたこと
  • そして、査定を受けられなかった理由

まず、我が家の住宅ローンの数字を全部出します

いつも通り、隠さず並べます。すべて返済予定表に記載された実際の数字です。

項目金額・数値
当初融資額6950万円
ローン残高(2026年4月1日時点)6737万3728円
金利(変更前)0.865%
金利(変更後・2026年6月から適用)1.115%
建築からの経過約2年

改めて数字で見ると、なかなかの迫力です。約7000万円を借りて家を建て、2年弱で200万円ちょっと減った、というのが現在地になります。

この家にはソーラーパネルと蓄電池も入れて、オール電化にしました。そちらの収支は別の記事に書いています。

金融資産は2100万円

前回の記事で公開した通りです。

資産評価額
日本株(個別・高配当)720万円
オルカン(NISA)700万円
企業型DC(外国株)250万円
現金・その他230万円
子どもの貯金(教育資金)200万円
合計2100万円

純資産の計算式は、たった1行です

住宅を含めた純資産は、こう計算します。

純資産 = 家の査定額 − ローン残高 + 金融資産

我が家の数字を入れると、こうなります。

純資産 = 査定額 − 6737万円 + 2100万円
    = 査定額 − 4637万円

つまり、家の査定額が4637万円を上回っていれば純資産はプラス、下回ればマイナス。これが分岐点です。

この式のいいところは、査定額さえわかれば誰でも自分の数字を出せることです。ローン残高は返済予定表かネットバンキングで確認できますし、金融資産は証券口座を見ればわかります。

分岐点4637万円は、当初融資額の「約67%」

もう少し踏み込んで考えてみます。

分岐点の4637万円は、当初融資額6950万円の約67%です。逆に言えばこういうことになります。

家の価値が33%以上下がっていなければ、純資産はプラス。

下落率ごとに、純資産がいくらになるか並べてみました。

下落率査定額の目安我が家の純資産
10%下落6255万円+1618万円
20%下落5560万円+923万円
30%下落4865万円+228万円
33%下落4637万円±0円(分岐点)
40%下落4170万円△467万円

一般に、注文住宅は入居した時点で建物部分が2〜3割下がるとよく言われます。一方で土地は建物ほど下がりません。近年は地価も建築費も上昇傾向にあります。

そう考えると、建てて2年弱で全体が33%下落しているというのは、かなり厳しめのシナリオです。現時点では、純資産はプラスである可能性のほうが高いと私は見ています。

もちろん、これはあくまで計算上の話です。実際の査定額が出るまでは、答え合わせはできません。

「残債より高く売れない」と「純資産がマイナス」は、まったく別の話

ここが、今回いちばん書きたかったことです。

我が家が売却相談をしたとき、不動産会社の担当者にこう言われました。

「立地や間取りを考えると、今のローン残高より高く売るのはかなり厳しいと思います」

これを聞いたとき、私は正直ひやりとしました。「うちはもうマイナスなのか」と思ったのです。

でも、落ち着いて計算してみると違いました。担当者が言っていたのは「査定額 < ローン残高6737万円」という話です。これは一般にオーバーローンと呼ばれる状態を指します。

一方、私が知りたかったのは「査定額 < 4637万円」かどうかでした。

この2つは、2100万円ぶんズレています。

つまり、オーバーローンであっても、金融資産がそれを埋められるなら純資産はプラスになる。「オーバーローン=債務超過」ではないのです。

不動産会社は当然ながら不動産の話しかしません。金融資産まで含めた我が家全体のバランスシートは、自分で計算するしかない。ここを混同していると、必要以上に不安になります。

そもそもオーバーローンは、珍しい状態ではありません

調べてみて分かったのですが、いまの住宅ローンは頭金なしでも借りられ、金融機関によっては諸費用まで融資に含められます。つまり借りた瞬間からローン残高が物件価格を上回っている人が少なくない。

そこに、新築が入居直後に値下がりするという事情が加わります。真面目に返済していても、購入して数年はオーバーローンになりやすい。構造的にそうなっているだけで、家計の失敗ではありません。

変動金利が0.865%から1.115%に上がりました

もうひとつ、今回わかったことがあります。

我が家の変動金利は、2026年4月1日時点で0.865%から1.115%へ、0.25ポイント引き上げられました。実際に適用されるのは同年6月からです。

これがどれくらい効くのか計算してみました。

項目影響
毎月の返済額約8000円の増加
総返済額(残り期間)約370万円の増加

月8000円と聞くと「まあ耐えられるか」と思ってしまいますが、総額にすると370万円です。固定費削減で必死に削ろうとしている金額の、何年分かにあたります。

※変動金利には「5年ルール(5年間は返済額を据え置く)」を採用している金融機関が多くあります。その場合、毎月の返済額は変わらず、代わりに元本の減りが遅くなる形で影響が出ます。自分のローンがどちらの扱いか、確認しておくことをおすすめします。

それでも繰り上げ返済はしません

金利が上がったと聞くと繰り上げ返済をしたくなりますが、我が家はしない方針です。理由は3つあります。

  • 1.115%は、投資の期待リターンを大きく下回る
  • 住宅ローン控除がある(ただし控除対象の借入限度額があるため、残高全額に効くわけではありません)
  • 団信がついている。ローンを抱えていること自体が、生命保険の役割を果たしている

ただし、変動金利である以上、監視ラインは決めておくべきだと思っています。住宅ローン控除が終わったあと、金利が2%を超えてきたら繰り上げ返済を再検討する。今はここまで決めておけば十分です。

有事に家を手放したら、借金は残るのか

この記事を書くきっかけになった不安が、これでした。

何かあって家を売ることになったら、借金だけが残るのではないか。

調べて、そして計算してみて、いくつか整理できたことがあります。

まず、最悪のケースはカバーされています。団信があるので、私に万一のことがあればローンは消え、家は家族に残ります。私が漠然と怖がっていた「有事」の中で、いちばん重いものは、実は守られていました。

残るリスクは、離婚・転勤・大幅な収入減といった場面です。そのときに売却して残債が残るかどうかは、結局査定額次第。だから査定が必要なのですが——ここで話が振り出しに戻ります。

そしてもうひとつ。住み続けるかぎり、この数字は何も起こしません。純資産がプラスでもマイナスでも、家計のキャッシュフローには一切影響しない。あくまでバランスシート上の話です。

とはいえ、知らないままでいるのと、知ったうえで住み続けるのとでは、まったく違うと思っています。

結局、査定できていません

ここからは、うまくいかなかった話です。

きっかけは妻でした。イエウールという不動産の一括査定サービスに、我が家の情報を登録してくれたのです。

その後、2社から電話がありました。ただ、このときはタイミングが合わず、どちらもお断りしました。一括査定は複数社から連絡が来る仕組みなので、ここは想定内です。

そして、しばらく経ってから別の不動産屋から連絡がありました。

私は当然「査定の話」だと思っていました。

ところが実際に始まったのは、売却の相談でした。売る前提で、いくらで出すか、どう進めるかという話です。冒頭で紹介した「残債より高く売るのは厳しい」という言葉も、この流れで出てきたものでした。

売る気があるわけではなかったので、話はそこで止まりました。そして——家の査定をしてもらうタイミングを、そのまま失ってしまったのです。

私も家の査定額が気になってイエウールで査定しようとしていました。そのことを妻に話すと、「もう私やったよー!」と言うことだったので、妻に任せることにしました。そんな会話をしていたときに電話が来たというので、任せっきりにしていると、なんと査定ではなかったということでした。

イエウールでもう一度査定登録しようかな。。。

どれくらいの人が、自分の資産状況を把握しているんだろう

この一連のできごとで、ずっと考えていることがあります。

子育て世帯のうち、どれくらいの人が、家を含めた自分の純資産を把握しているんだろう。

気になって調べてみたのですが、そういう統計は見つかりませんでした。オーバーローンの解説記事は無数にあるのに、実際にどれだけの世帯が該当するのかというデータが出てこない。

これはこれで、ひとつの答えなのかもしれません。誰も統計を取っていないくらい、みんな自分の状態を知らない。

私自身、前回の記事でサイドFIREを計算するまで、教育費の総額すら把握していませんでした。そして今回、住宅を含めた純資産を計算するまで、ローン残高すら正確には見ていなかった。

数字を見るのは、正直しんどいです。見なければ、なんとなく大丈夫な気がしていられる。でも見ないままだと、不安だけがぼんやり残り続けます。「残債より高く売れない」と言われて動揺したのも、自分の数字を知らなかったからでした。

計算してみたら、分岐点は4637万円で、たぶんプラス側にいる。それがわかっただけで、ずいぶん楽になりました。

よくある質問

Q. 純資産の計算方法を教えてください

A. 「家の査定額 − 住宅ローン残高 + 金融資産」で計算できます。我が家の場合は「査定額 − 6737万円 + 2100万円」なので、査定額が4637万円を上回っていればプラスです。ローン残高は返済予定表やネットバンキングで確認できます。

Q. オーバーローンだと危険ですか?

A. オーバーローン(査定額 < ローン残高)であっても、金融資産がその差を埋められれば純資産はプラスです。この2つは別の話なので、混同しないほうがいいと思います。また、頭金なしや諸費用込みの借入が一般的になった今、購入から数年でオーバーローンになるのは珍しいことではありません。

Q. 金利が上がったら繰り上げ返済すべきですか?

A. 我が家は1.115%への上昇後もしません。投資の期待リターンを下回っていること、住宅ローン控除があること、団信が生命保険の役割を果たしていることが理由です。ただし控除終了後に金利が2%を超えるようなら、再検討するつもりです。

Q. なぜ査定を受け直さないのですか?

妻がすでに査定に動いてくれていたので、任せっきりにしていました。そして査定すると思いきや、売却に関する相談だったため、査定のタイミングを失ってしまいました。妻も査定のつもりで会話していましたが、家族みんなで勘違いをしてしまっていました。

Q. 査定額が出たらどうしますか?

A. この記事に追記します。分岐点4637万円に対して実際いくらだったのか、答え合わせをするつもりです。

まとめ:分岐点は4637万円。たぶんプラス、でもまだ確かめていない

当初融資額6950万円、ローン残高6737万3728円、金融資産2100万円。我が家の純資産がマイナスに転落する分岐点は、家の査定額4637万円でした。

当初融資額の約67%にあたる水準です。建てて2年弱でそこまで下がっているとは考えにくいので、おそらく純資産はプラス。ただし、査定を受けていないので確定ではありません。

今回わかったことを3つにまとめます。

  • 「残債より高く売れない」と「純資産マイナス」は別の話。我が家の場合、その差は2100万円ありました
  • オーバーローンは構造的に起きやすい。頭金なし・諸費用込みの借入が一般的な今、購入数年で該当するのは珍しくありません
  • 団信がある以上、いちばん重い有事は守られている。住み続けるかぎり、この数字は家計に何も起こしません

そして最後にもうひとつ。数字を見るのはしんどいけれど、見ないほうがしんどいということです。

「残債より高く売るのは厳しい」と言われて動揺したのは、自分の数字を知らなかったからでした。計算してみたら、思っていたより悪くなかった。

もしあなたが住宅ローンを組んでいて、家の価値を確かめたことがないなら——一度、この式に自分の数字を入れてみてください。

純資産 = 家の査定額 − ローン残高 + 金融資産

査定額がわからなくても、分岐点だけなら今すぐ計算できます。「ローン残高 − 金融資産」、それだけです。

この記事のチェックリスト

  • □ 住宅ローンの残高を正確に確認した(返済予定表・ネットバンキング)
  • □ 金融資産の合計額を把握した
  • □ 純資産がマイナスになる分岐点(残高 − 金融資産)を計算した
  • □ その金額が、当初融資額の何%にあたるか確認した
  • □ 自分のローンが変動金利か、5年ルールの適用があるか確認した
  • □ 団信の保障内容を確認した

※本記事は個人の家計を実際に計算した記録であり、特定のサービスや投資手法を推奨するものではありません。不動産価格の見通しや税制の取り扱いは個別事情によって異なります。売却や借り換えの判断は、専門家にご相談のうえご自身の責任で行ってください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました