配当利回り4.10%の中身を分解したら、資産の13.9%が配当の22.8%を稼いでいた

資産形成/投資戦術
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私の日本株は、評価額720万円。税引後の年間配当は23.8万円、利回りは4.10%です。

先日は保有銘柄の増配で、年間配当が8000円増えました。数字だけ見れば、順調です。

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でも先日、ふと気になってセクターごとに「評価額の比率」と「配当の比率」を並べてみました。

そこで、思っていたのと違う構造が見えました。

資産の13.9%しかないセクターが、配当の22.8%を稼いでいたのです。

この記事では、その分析結果と、そこから考えたことを書きます。特定の銘柄名は出しません。問題は銘柄ではなく、構造のほうにあると考えているからです。

こんな人に読んでほしい

  • 高配当株に投資していて、利回りは把握しているが中身は見ていない方
  • ポートフォリオのセクター分散が効いているか確認したい方
  • 「利回り4%達成」の次に何を見ればいいか知りたい方

この記事でわかること

  • 評価額と配当を「セクター別」に並べる分析方法
  • 私のポートフォリオで見つかった偏り(実データ)
  • 高利回りセクターが持つリスクの正体
  • 配当をほとんど出さない銘柄が果たしている役割
  • 偏りが見つかったあと、私が何をしたか(そして何をしなかったか)

①利回りだけ見ていても、中身は分からない

高配当投資をしていると、まず見るのは利回りです。私も「4.10%」という数字を見て、悪くないと思っていました。

でも利回りは、ポートフォリオ全体を1つの数字にまとめたものです。中で何が起きているかは見えません。

そこで、こういう表を作ってみました。

  • 各セクターが評価額の何%を占めるか
  • 各セクターが配当の何%を稼いでいるか

この2つを並べると、セクターごとの「配当の効率」が見えてきます。

比率が同じなら1.0倍。1.0倍を大きく超えるセクターは、資産の割に多くの配当を出している=利回りが高いということになります。

②実際に並べてみた結果

私のポートフォリオを分解した結果がこちらです。

セクター評価額比率配当比率偏り
サービス業13.9%22.8%1.64倍
鉄鋼5.2%7.0%1.35倍
食料品19.8%22.8%1.15倍
その他金融業6.0%6.5%1.08倍
海運業13.2%13.6%1.03倍
情報・通信業6.2%5.8%0.94倍
鉱業5.0%4.7%0.94倍
証券商品先物4.3%3.5%0.81倍
銀行業5.0%3.8%0.76倍
輸送用機器7.5%5.5%0.73倍
小売業10.9%2.1%0.19倍

見た瞬間に目についたのが、上と下の2つです。

③サービス業1.64倍——配当の4分の1が、資産の1割強から出ている

サービス業は評価額の13.9%しかないのに、配当の22.8%を稼いでいます。

言い換えると、受け取っている配当の約4分の1が、資産の1割強に集中しているということです。他のセクターの1.6倍以上の利回りで回っている計算になります。

これは嬉しいことでしょうか。私は、注意すべきサインだと受け取りました。

理由は、高配当投資における基本的な事実にあります。利回りが高いのには、必ず理由があるからです。

  • 株価が下がっているから、相対的に利回りが高く見えている
  • 一時的に業績が良く、配当を厚くしている
  • 成長よりも株主還元に配分している
  • 市況がピークにあり、その水準が続くとは限らない

どれに当てはまるかは銘柄ごとに違います。ただ確実なのは、ここが減配すると、配当全体が大きく削られるということです。

仮にサービス業の配当が半分になれば、年23.8万円の配当は21万円台まで落ちます。利回り4.10%は、そのとき4.10%ではなくなります。

つまり私が持っていたのは、「安定して続く4.1%」ではなく「今のところ4.1%」なのかもしれない。この可能性に、利回りだけ見ていたときは気づいていませんでした。

これは初めての経験ではありません。以前も利回りの高さだけで選んだ結果、気づけば景気敏感株だらけになっていました。同じ見落としを、形を変えてまたやっていたわけです。

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「配当が偏っている」と「セクターが分散している」は別

ここが今回いちばんの学びでした。

セクターの数だけ見れば、私のポートフォリオは11業種に分かれています。分散できているように見えます。

でも配当で見ると、上位2セクター(サービス業・食料品)だけで45.6%。半分近くが2つのセクターから来ています。

評価額で分散していても、配当は分散していないことがある。 ここは分けて考える必要がありました。

④小売業0.19倍——配当を出さない銘柄の役割

一方、表のいちばん下も気になります。

小売業は評価額の10.9%を占めるのに、配当は2.1%しか出していません。

高配当ポートフォリオとしては「働いていない」ように見えます。実際、以前の私ならそう思ったはずです。

ただ、これは悪いことではないと今は考えています。

配当が少ないということは、利益を株主還元ではなく事業に回しているか、株価が上がって相対的に利回りが下がっているかのどちらかです。私の日本株全体の含み益は+139万円(+23.9%)。値上がり益の一部は、ここが稼いでいる可能性が高いと見ています。

高配当ポートフォリオの中に、配当をあまり出さない成長寄りの銘柄が混ざっている。バランスとしては、むしろ健全なのかもしれません。

利回りだけを追うと、こういう銘柄は「非効率」に見えてしまいます。でもトータルリターンで見れば、話は変わってきます。

⑤この分析をして、私がやったこと(とやらなかったこと)

偏りが見つかったので、ポートフォリオを組み替えたか——というと、何もしていません。

理由は3つあります。

1. 売ると税金がかかる

含み益139万円に対して、売却すれば約28万円の税金が発生します。「偏っているから整理する」だけの理由で払うには大きすぎます。

2. 新規資金はインデックスに回している

すでに新しく買うのはオルカン(全世界株式)に切り替えています。個別株を買い増さなければ、日本株の比率は自然に下がっていきます。 売らずに時間をかけて薄めるほうが、税金もかかりません。

3. 世帯全体で見れば、偏りは希釈されている

日本株720万円は、我が家の金融資産2100万円の一部です。世帯全体で見れば、サービス業への集中は数%程度。個別のポートフォリオでは歪んで見えても、全体では許容範囲でした。

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やったのは、「知っておくこと」だけです。

減配のニュースが出たときに、慌てずに「想定内だ」と思えるかどうか。それだけでも、この分析をした意味はあったと思っています。

⑥自分でやってみる方法

難しい計算は要りません。証券会社のアプリや、配当管理アプリで確認できます。

  • セクター別の評価額比率を出す
  • セクター別の配当金額の比率を出す
  • 配当比率 ÷ 評価額比率 を計算する
  • 1.0を大きく超えるセクターと、大きく下回るセクターを確認する

これだけです。

1.0を大きく超えるセクターは、高利回りで支えられている部分。減配時の影響が大きいので、業績や配当方針を確認しておく価値があります。

1.0を大きく下回るセクターは、値上がり益で貢献している可能性があります。「配当が少ないから売る」と判断する前に、含み益を確認してみてください。

よくある質問

Q. 偏っていたら、売って組み替えるべきですか?

A. 私は売りませんでした。含み益に対して税金がかかるためです。新規資金の配分を変えるだけでも、時間をかけて比率は下がっていきます。 ただし判断は保有状況や含み損益によって変わるので、一概には言えません。

Q. どれくらいの偏りなら許容範囲ですか?

A. 明確な基準はないと思っています。私が意識したのは「そのセクターが減配したら、配当全体がどれだけ減るか」でした。半分になったときに耐えられるかどうか、で考えると判断しやすいです。

Q. 高利回りのセクターは危険ということですか?

A. そうとは限りません。利回りが高いのには理由があるので、その理由を把握しておくべき、というのがこの記事の主旨です。適正に評価されていて高利回りな場合もあります。危険かどうかは、業績と配当方針を見ないと分かりません。

Q. インデックス投資なら、この分析は不要ですか?

A. インデックスなら指数のルールに沿って自動的に分散されるので、こうした偏りは起きにくいです。個別株を保有している場合に必要な作業だと考えています。

Q. 世帯全体で見ると偏りが薄まるなら、気にしなくていいのでは?

A. 資産全体で見れば影響は限定的です。ただ、知らずに持っているのと、知ったうえで持っているのは違うと思っています。減配が起きたときの受け止め方が変わります。

まとめ:利回りは結果であって、中身ではない

自分の配当をセクター別に分解して分かったことを整理します。

  • サービス業は評価額13.9%に対し配当22.8%(1.64倍)。配当の4分の1近くが資産の1割強に集中していた
  • 上位2セクターで配当の45.6%。セクター数では分散していても、配当は分散していなかった
  • 小売業は配当2.1%だが、値上がり益で貢献している可能性がある
  • それでも私は何も売らなかった。税金がかかるうえ、新規資金をインデックスに回せば比率は自然に下がる

利回り4.10%という数字は、私にとって「順調である証拠」でした。でも分解してみると、それは11のセクターの平均値でしかなかったわけです。

平均を見ているうちは、どこに何が集中しているか分かりません。利回りは結果であって、中身ではない。

もし高配当株を持っていて、まだセクター別に分解したことがないなら、一度やってみることをおすすめします。私の場合、作業自体は15分ほどでした。

そして、たとえ偏りが見つかっても、慌てて売る必要はないと思います。知っておくだけでも、次に減配のニュースを見たときの落ち着きが違ってきます。

この記事のチェックリスト

  • □ セクター別の評価額比率を出した
  • □ セクター別の配当比率を出した
  • □ 配当比率 ÷ 評価額比率 を計算した
  • □ 1.0を大きく超えるセクターの業績と配当方針を確認した
  • □ そのセクターが減配したら配当が何割減るか計算した
  • □ 配当が少ないセクターの含み益を確認した

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※本記事は個人の保有状況を記録したものであり、特定の銘柄・セクターへの投資を推奨するものではありません。比率は執筆時点のものです。投資判断はご自身の責任でお願いします。

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